アサーティブの重要な考え方(4つの心)

アサーティブコミュニケーションは、自分も相手も大切にするコミュニケーションです。自分が主張することで相手を傷つけたり、自分が我慢することで相手を優先させることなく、お互いがWin-Winになれる。そのようなコミュニケーションを実現するには、これからご紹介する4つの心が非常に重要です。今まで、言うべきことが言えずに我慢し、職場の人間関係がうまくいっていない方は、ぜひ参考にしてください。

目次

アサーティブの重要な4つの心

正直

正直は、言葉通りの意味です。正直に自分の気持ちを伝えることが大切ということです。
例えば・・・
 あなたが自分の仕事でとても忙しいときに、仕事の依頼を受けたとします。その時に、正直に、

「今は自分の業務で忙しくて・・・」

と言っていないでしょうか?

これでは、50点です。

なぜでしょうか?

「私は今忙しい。」ということは、正直に言ってはいますが、具体的ではありません。
どれくらい忙しいのか?
いつになれば、仕事を受けることができるのか?
はたまた、仕事を引き受けたいか否か?
などなど、相手に伝わっていないことは山ほどあります。

ここでは、
「受けたい気持ちはあるんだけど、来週の金曜日まで、今の業務で手が空かないので、今週末にもう一度声をかけてもらってもいいですか?」

というように、
自分の気持ち+事実(自分の置かれている状況)+提案(相手に~してくれませんか)
の形で答えると、自分にも相手にも正直に答えることができます。

つまり、正直とは、以下の3つの観点で、考えることが必要です。
①自分の気持ち
②事実(自分の状況)
③提案(相手におねがいしたいこと)

これらの3つの観点で正直に相手に伝えることができるとベストです。
最初はなれないと思いますので、どれか一つでも準備をしてから、相手と会話をはじめると、いつもと違う会話になり、アサーティブの効果を実感できると思います。

対等

自分は人を見下したりしていない。上から目線で指示をしたりしていない。

それらのあなたの態度・スタンスは相手に正確に伝わっているでしょうか?

会社で働いていると、どうしても言いづらいことはありますよね。

 ・自分の失敗を告白する
 ・誰かの間違いを指摘する
 ・反対意見を言う
 ・指導や注意をする
 ・目上の人への提案
 ・お願いを断る
などなど、挙げていけばきりがありません。

これらの言いづらいことを、あなたはしっかりと相手に伝えていますか?

言わずに、言わなくても気付くだろうと思っていたり、気付かない方が悪いと思ったり、相手が聞きに来るのが筋だ、など、
言葉には出さなくても、心の中で、相手の方が悪い、相手が来るべきなど、決めつけていることがあります。

これらの姿勢は対等ではありません。

アサーティブでは、「対等」というものにこだわります。

「対等」を行動に移すと、基本的にコミュニケーションは、自分から始まります。

自分が伝えたいことがあるから、話をしている。相手の許可を取って、相手の時間をお借りして、コミュニケーションをしているわけです。

だから、会話の最初は必ず、

相手の許可を取ることから始まります。

「〇〇さん、今お時間ありますか?」

という言葉です。

この言葉が、先輩、後輩に対して、いつでもさらっと言える人は、アサーティブ度合いが高いと判定できます。
(素晴らしい!!!)

言葉だけでなく、態度から対等を表現することは始まっています。

率直(具体的)

 「率直」という言葉を聞くと、強く主張したり、ずばっと言うことを思い浮かべる人が多いかもしれません。

ここでは、率直=具体的=自分にも相手にも分かりやすい

ということをお伝えします。

例えば、仕事をお願いするときに、

「Aさん、ちょっとこれをそこまで持っていってくれる?」

「Bさん、できればこの書類を早めに頂きたいんだけど。。。」

「Cさん、今度この仕事をおねがいしていい?」

などなど、上の3つのお願いの方法では相手を困らせてしまいます。

なぜか?

それは、期限も内容も曖昧過ぎるからです。

これでは、お願いされた方は困ります。どれくらい時間がかかるかも分からない仕事を受けても、気持ちよく仕事ができませんよね。

また、お願いしている方も、自分で仕事を理解していないので、このような頼み方になっています。

これはお互いにとって、よくないコミュニケーションです。

では、どうすればいいのか?

「Aさん、〇〇社の書類を15時までに1部準備してくれますか?

「Bさん、この書類を14時までに誤字がないかを確認して頂けますか?」

いかがでしょうか?

日常的にこのように具体的に指示をしたり、お願いしたいりできているでしょうか?

一度、自分のコミュニケーションを自分で観察してみましょう。

責任(50:50)

コミュニケーションの責任は50:50という意味で、この言葉を使っています。

嫌なことを言われたときに、全部を相手のせいにしたくなる。

逆に。。。

自分がうまく何かを伝えることができなかったときに、自分が悪い!と、自分を責めたくなる。

そんな気持ちを抱えたことはありませんか?

これらはすべて、100:0

つまり、どちらかの方が悪いとする考え方です。

アサーティブでは、コミュニケーションは最低でも自分と相手の二人以上で行っているものと考え、その責任はお互いにあると考えます。

例えば、

「ちゃんと期限守ってよ。」

と、いきなり、身に覚えのないことを上司に言われたとします。

でも上司だから、サラリーマンだからという理由で、とりあえず謝る人がいます。

そして、そのあとに、陰で、悪口を言ったり、批判をしたりする人がいます。

なぜ、多くの人が、不満をため込み、愚痴や批判を陰で言うことになるのでしょうか?

それは、

アサーティブの原則「50:50」

の自分の50の部分を放棄しているからです。

もし、上司からいきなり身に覚えのないことを言われたときは、

必ず、その旨を上司に伝えましょう。

伝わらなくてもいいんです。自分の気持ち・意見を外に出すことで、自分の権利を行使し、一人の人間として生きていることを実感できます。そして、心の中に溜め込まなくて済みます。

コミュニケーションでうまくいかなかったときは、

50:50を思い出して頂いて、

自分の50を変える意識を持っていきましょう。

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